移動販売車両「ヤマナミスイミングキャラバン」
水泳用品の移動販売車両として、全国を駆け巡る「ヤマナミスイミングキャラバン」。
キャンピングカーを改造した「動く水着屋さん」である。
この働くキャンピングカーは全国の都道府県を走る。
高速道路で子供達に手を振られることもしばしば。
いろいろな水泳大会会場で、水着・ゴーグル・キャップなどの水泳用品を販売している。
静岡市内の水泳大会に始まった移動販売は、現在では年間のべ600ヶ所まで拡大している。
この販売方法にご協力くださった全国の水泳大会主催事務局様及びお客様に、
深く感謝申し上げます。
総合スポーツ店として「ヤマナミスポーツ」は、1985年に誕生した。
開店から3年目で水泳専門店に。スイミングスクールや公営プール
などの新設は追い風となり、水泳専門店ヤマナミは軌道に乗るかに見えた。
しかし、水泳業界は年2回ニューモデルが発売されるため、半年サイクルで旧商品が生まれる。
売れ残った水着はあっという間に過剰在庫となり、その数は半年ごとに倍になる悪循環に陥った。
この悪循環を打開する方法を模索していたある日、社長の森は気がついた。
「お客様を待っているから悪いんだ。お客様のいるところへ行こう!」と。
すぐさま県内で行われる水泳大会を調べた。運良く静岡市内で日本スイミングクラブ協会主催の
「静岡県新年フェスティバル」という大きな大会があることを知った。
大会事務局のご協力により、記念すべき第一回の移動販売がスタートした。
運動会などで使われる「組み立て式テント」を借りて商品を並べた。
水泳大会での物品販売自体、スイマーにとっても初めてのこと。
最初こそ遠巻きにしていた子供達も、すこしづつ寄ってきてくれた。
お店のまわりは子供でいっぱいになった。まるでお菓子屋さんのよう。
沢山の子供が見てくれるが、なかなか購入には至らない。
「買わない」のではなかった。「買えない」のだ。
日差しも高くなってきた昼頃、子供達は帰ってきてくれた。今度はお父さん・お母さんを連れて…
「これください!」と誰かが言った。それからは「おじさん、ボクも!」という声が続いた。
売上は順調に伸び、店舗の在庫を何回か運んだにも関わらず、
セームもゴーグルも全部売り切れた。
大会が終わり、撤収するスタッフの表情は晴れやかだった。
「すごかったな!セーム何本売れたんだ!?」
そして森はこうも付け加えた。「水着が売れていない。水着が売れれば売上は跳ね上がるはず。お客様に頼られるように、大きな大会だけじゃなくどんな小さな大会でも、いつもそこにはヤマナミが販売していることが重要だ。大会に行く楽しみとして「ヤマナミでの買い物」も目的の一つにしていただく。それには何より信用していただくことが先決。安心して買えるお店なんだ!ということをまずは分かっていただこう!」
売上に浮かれ自己満足していたスタッフは、社長の冷静さに「商人魂」を見せつけられた。
こうして「移動販売」という販売方法は、ヤマナミに新たな道を作ってくれた。







